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校長コラム_コンテストの長所・短所

 近年、プログラミング教育の普及啓発を兼ねた「コンテスト」形式のイベントが増加しています。
ICTスクールNELでは、そうした「コンテスト」について児童が望めば対応する姿勢ですが、積極的な参加は見合わせています。子ども対象の「コンテスト」には長所・短所があるためです。

「タイピング」のような審査基準や技術水準が明確な技能コンテストは、自分の技能レベルを客観視したり目標設定を明確にするなどの長所があるため、レッスンでも取り入れています。
一方で「プログラミング」のような「創作物」は、審査基準が不明瞭になりやすく技術水準も示し難い部分があります。
著書「美術による人間形成」で日本の美術教育に影響を与えた、V.ローウェンフェルドは
「創作品に等級をつけるのは、それがどのようになされようとも子供にとって有害になることはいうまでもない。子供の注意を創作過程から完成品へとそらしてしまうからである。」
と伝えています。
私たちは「プログラミングを含む創作活動の醍醐味は”試行錯誤の過程”にある」と考えています。
過程の中で発見することの面白さを感じ、子どもたちの中に遊びのように学ぶ素地が生まれることを大切にしていきたいと思います。